【2月の言葉】育ちあう

今月のカリキュラム『子どもの生活』の月主題は “育ちあう”。幼稚園の教育方針の一つである「神の前に等しい人間としてかかわる〜神さまのもとで子どもと教師が共に生き、成長しあう関係〜」に通じるところがあります。白状すると、正直言ってこの教育方針は一番難解で、真の意味を理解できているのかと情けない思いがあります。“等しい立場で”ということと、“教え導く”ということは相反するように感じることもあり、私たちの行いが上からの支配となってしまわないか不安になることもあります。

そんな悩みを司祭さまに聞いていただきました。開口一番のお言葉を伺って、実はちゃっかりすっきりしてしまいました。「聖愛幼稚園の先生たちの関わりは正にこのことをやっておられますよ。」 第一に子どもたちを愛し、信じること。大好きな子どもたちと真剣に向き合い思いやること。自分の意見を押し付けたりせず、相手の話も真剣に聞き、謙虚に学ばせてもらうこと。ゆっくりお話するうちに、それらのことを未熟ながらも目指せているのだと感じ、より一層やる気がでてしまいました(単純!笑)。

その日の夕方、卒園児の保護者の方が立ち寄ってくださいました。お茶飲み話をする中で、卒園した娘さんが「どんなに小さなお菓子でも、ちっちゃく千切って友だちに分けてあげるの。この幼稚園で教わったんだなぁ。」と仰ってくださいました。いえいえ、そうではありません。そんな風に育てられた子どもたちが自然に集まる幼稚園なんです。そして子どもたち同士のやさしさが周りの子に広がっていくんです。私たちもどれだけ育ててもらったことか・・・。あら?これが“育ちあう”ってことかしら?子どもたちに、そのご家族の皆さんに感謝です。