【4月の言葉】新しいこと、新しくなること

 春がやってきました。この春は、私にとって格別のものです。聖愛幼稚園のおさなごたちと一緒にすごす時間が与えられたからです。感動と若者のような高ぶりを覚えております。
 あの澄んだ、天の神様にもまっすぐ届くような子どもたちの声が聴こえてきました。ひとりひとりが、それぞれにお母さまや家族の方と手をつないで幼稚園の門をくぐります。幼稚園の始まりが待ちどうしかった、とお母さんの手を引っ張る。少し不安げにお母さんに隠れるようにして門をくぐる。子どもたちの表情はそれぞれです。
 さあ、新しい時がやってきました。子どもたちは日々成長しているのです。昨日と今日の違いは、特にこの時期の子どもは驚くほどに眼をみはるものがあります。子どもたちは新しくなっているのです。この新しく光り輝いている子どもたちの成長の一端を委ねられた私たちも、ともに新しくならねばなりません。
 私たちが新しくなるということはどういうことなのか、と考えてまいりました。そこで、「おさなご」(2000年4月号)から抜粋させていただきます。「私たちは、保護者の皆さまから大切なお子様の命と成長を委ねられていること、そして同時にそれは神さまからの委託であることを、畏敬の思いをもって受けとめています。これは、子どもたちとかかわる限り、私たちがいつもそこに立ち返り、そこから始めなければならない原点であると思っています。」
 私たちが新しくなるということは、子どもたちの成長に私たちが立ち会うことができるという喜びに感謝することではないでしょうか。日々、その感謝を新たにして、子どもたちの成長を見守っていきたいと思います。