2008-01-01から1年間の記事一覧

【11月の言葉】 我思う(2)

先月に続いて、とりとめもないよしなしごとを綴らせていただきます。 もう半世紀も前に読んだ本で、武者小路実篤の「若い日の人生」があります。白樺派と呼ばれ明治末から大正にかけて、日本の近代文学の象徴的な存在でした。それは人道主義、理想主義を標榜…

【10月の言葉】我思う

季節も秋の装いを深めております。この季節はなんとなくセンチになります。春のあの桜の花の下での心ときめかした思い。いわばそれはI hopeでした。その季節を過ぎ、秋は物思う季節 I thinkです。 昨夜、三年前に読んで感動した『砂漠でみつけた一冊の絵本…

【8・9月の言葉】 夏―少年の日

夏が終わろうとしています。この原稿を書いていると、突然蝉が鳴き始めました。一斉に鳴き始めました。蝉しぐれです。 ところで、今年の夏は、蝉がことのほか鳴かなかったでしょうか。私だけの思いでしょうか。女房に聞いてみたりしたのですが、特に答えは得…

【7月の言葉】無駄なものはない

先日の朝日新聞のコラムで免疫学者の多田富雄(東大名誉教授)さんが次のようなことを述べておられました。 「私は現役の頃、専門外のことに熱中し、能や文学など、無駄な道草を食ってきました。でも、無駄に見えても、あとで役に立つことはたくさんあります…

【6月の言葉】緑したたる

万緑の中や吾子の歯生えそむる 草田男 この季節になると、いつもこの句が思い浮かびます。「万緑」「吾子」「歯」という言葉ひとつひとつに若いひとりの父親の感動している姿がありました。若かった時代―それは誰もが、希望や喜びを自分の籠いっぱいにあふれ…

【5月の言葉】絶妙の出会い

新米園長が奮闘しています。自分の子どもすら遊んだ記憶があまりありません。それが、幼稚園の子どもたちに囲まれながら一緒に鬼ごっこをやったり、ブランコを押してやったり、ケーキ屋さんのお客さんになったり・・・それは大忙しです。 ふと我にかえると、…

【4月の言葉】新しいこと、新しくなること

春がやってきました。この春は、私にとって格別のものです。聖愛幼稚園のおさなごたちと一緒にすごす時間が与えられたからです。感動と若者のような高ぶりを覚えております。 あの澄んだ、天の神様にもまっすぐ届くような子どもたちの声が聴こえてきました。…

【3月の言葉】卒園おめでとう!

保育室の壁にはこれまでの楽しい思い出の写真がたくさん貼られ、これまで踊ったたくさんのダンスを毎日少しずつ踊ったり、はと組さんは小さなお友だちへ、小さなお友だちははと組さんへのプレゼントを作ったり贈る言葉を考えたりなど、この時期ならではの取…

【2月の言葉】「これしか」ではなく「こんなに」

昨年ほどではありませんが、雪の少ない冬になっています。年末年始に積もった雪も大分少なくなりました。ダイナミックな雪遊びが出来ず、子どもたちにとっては少々物足りない冬のようにも思いますが、それでも僅かに積もった雪で出来得る限りの雪遊びを楽し…

【1月の言葉】共に担い、共に喜び

年末から年始の大雪には皆さまきっと驚かれたことでしょう。雪かきのためいまだに体中が痛く、今年の雪はこれで終わりであって欲しいと思いますが、どうなることでしょう。 昨年春に駐車場を拡張したため、雪かきの面積も倍増し、元旦早朝これから格闘しなけ…