【5月の言葉】絶妙の出会い

 新米園長が奮闘しています。自分の子どもすら遊んだ記憶があまりありません。それが、幼稚園の子どもたちに囲まれながら一緒に鬼ごっこをやったり、ブランコを押してやったり、ケーキ屋さんのお客さんになったり・・・それは大忙しです。

 ふと我にかえると、なぜ自分がここにいるか不思議になります。そうだ、これは神さまが私に用意された出会いなのだ、それも絶妙の出会いなのだと思わずにはいられません。それにしても子どもたちの瞳はなんと澄んでいるのでしょう。このことに感動している自分の汚れが気になり始めました。子どもたちに囲まれて、どの瞳もキラキラと輝き、私の一挙手一投足を見つめています。私はいま神さまに全てを見られている思いです。私の浄化が始まったのだと確信しています。

 出会いといえばもうひとつ、村上達夫主教が本園の名誉チャプレンとなられたことです。主教はかつてこの会津の地に赴任され、幼稚園も指導されました。今は岩手県盛岡在住で、現役を引退され、静かに信仰生活を送られています。定住牧師がいない若松諸聖徒教会と聖愛幼稚園を心配されての異例のご就任です。英語が堪能で、絵はやさしいタッチの子どもの絵を描かれます。私は、これらの絶妙の出会いに酔いしれて、そしてやがて行く春を惜しんでいます。