【12月の言葉】受けるよりも

子どもたちが毎週お捧げしている献金。「困っている人たちに使ってもらおうね。」と話しています。今年の送り先の一つは、フィリピンの子どもたち。争いや天災などで貧困を余儀なくされているそうです。現地の写真を大きく引き伸ばし、子どもたちに見せてみました。掘っ立て小屋と呼ぶのもはばかられるような粗末な家。柱だけで壁はなく、少しの葉を屋根に張っただけの幼稚園(子どもたちが集まる場所)。子どもたちの想像力をもってしても、あまりの生活の違いにぴんとこない様子でした。

そんなフィリピンの子どもたちから、なんと、プレゼントが届きました。食べることも着ることも、やっとの子どもたち。何を送ってくれたのかみんなで当てっこしましたが、道具も材料も何もないのですからお手上げです。でも、それはとても大きなダンボール箱に入って、船便で何日もかかって幼稚園に着いたのです。
それは、クリスマス飾りの星のオブジェでした。バナナの葉のようなもので作られ、とても器用に星型に形作られていて、見た子供たちも「わあ〜!」と歓声を上げるほど。フィリピンの子どもたちの感謝の思いが伝わり、また、一生懸命作ってくれているフィリピンの子どもたちの様子が目に浮かび、胸があつくなりました。幼稚園の子どもたちも、大きな喜びを感じてくれたことでしょう。

 「受けるよりも与えるほうが幸い」とイエスさまは教えてくださいました。与えているつもりでも、実際は受けてばかりの自分自身を省みます。イエスさまは自分の命を与えつくすために、産まれてくださいました。そのクリスマスに向けて準備をする時期となり、クリスマス会ごっこもスタートしています。「イエスさまが喜ぶようなきれいなお心になって準備をしたい」と言ってくれる子どもたち。上手にやるということよりも、自分に与えられたものを最大限に活用して、その子なりの気持ちや思いを注いでくれることを望んで、かかわっていきたいと思っています。その子どもたちの姿は、子どもたち自身にも、また、周りにいる人たちにも大きな何かを与えてくれることでしょう。