【6月の言葉】むぎゅーたいむ

ある新聞のコラムにこんなことが書いてありました。「年老いて聴覚や視覚が衰えても、皮膚感覚は最後まで残ります。赤ちゃんと同じようにスキンシップが大切なのです。」老いや病への不安、孤独との闘いの中にあって、自分以外の人のぬくもりは多くの癒しを与えてくれるもののようです。それは赤ちゃんからお年寄りまで同じであり、同じように必要なことなのであり、一人として例外は無いように思います。

降園前のお集まりの最後に、子どもたちが一人一人先生に抱きしめてもらう時間を設けています。名づけて“むぎゅーたいむ”。ある保護者の方からお勧めいただいたことなのですが、これがなかなか楽しいのです。そばで見ていると、抱きしめる方も抱きしめられる方も幸せそうないい笑顔。先生たちも子どもたちから「元気」や「やる気」といった大きなパワーをもらっています。そのお返しとばかりに、「大好きだよー!明日も待ってるからねー!」と全身で伝える先生たち。子どもたちが、こんな体験を重ねながら、自分はこれほど大切な存在なんだ、自分は決して一人ではないんだという確信を理屈ではなく心で感じてくれたらと強く願っています