【12月の言葉】良い地となりますように

先日、ムクロジの実を拾いに行きました。この実は石鹸のように泡立つ不思議な性質があるので、夏の水遊びで楽しんでいます。ペットボトルに水と一緒に入れて振るとたちまち泡がたちますし、たらいに入れて勢いよく水を入れると泡があふれます。ソフトクリームやかき氷をつくるのにもってこいなのです。来年の夏、子どもたちが泡まみれで遊ぶ姿を想像しながら、木の実拾いをするのはとても楽しいひとときでした。

ムクロジの木は大変大きく、その根元はとてもふかふかで、何年も繰り返し落ち葉が降り積もったことが分かります。ふと見るとひょろっと伸びた草のようなものが。それはムクロジの赤ちゃんでした。小さな細い葉っぱですが、立派にお母さんと同じ形をしています。「こんな小さな草みたいなものがこんなに大木になるんだなあ」とちょっと感動。なおも拾い続けていると、様々な実が落ちていることに気付きました。いかにも若々しい黄緑色の実、去年落ちたであろう茶色く乾いた実、かわいらしい芽をだしている実。同じ木の種子であっても、芽を出すものもあれば朽ちていくものもある。聖書の“蒔かれた種のたとえ話”を思い出します。

それぞれ蒔かれた四つの種。道端、石地、茨の地に落ちた種は成長することができず鳥に食べられたり枯れたりしましたが、よい地に落ちたものは何十倍もの実を結ぶことができた、というものです。この蒔かれた地は心のありようを表しているともいいます。良い心に蒔かれた種は成長するだけでなく何十倍もの実を結ぶ。クリスマスを待ち望むこの時期。私たちの心が良い地となり、イエスさまとの出会いが何十倍もの実を結ぶように、子どもたちと共に日々の準備を重ねていきたいと思いました。