あなたの幸せが

あけましておめでとうございます。幼稚園には年賀状が沢山届きました。ありがとうございました。ハガキという小さなスペースが、相手を思いやる気持ちで溢れていました。それらを見ながらふと、こういった相手の喜びを自分のこととして感じる能力はいつ頃から育まれるのだろうかと考えました。
幼稚園で子どもが何かを自由に作るとき、例えばマフラーを編んでもたいていの場合、それは誰かへのプレゼントになります。「お母さんの好きな色だから喜ぶよね。」なんて受け取ったときのお母さんの嬉しそうな顔を想像しながら、せっせと作るのです。子どもとは本来自己中心的なものと捉えられがちですが、他者の喜び=自分の喜びならばむしろ進んで他者のためになることを考え行動するのですね。おもちゃを譲る、小さい子の面倒をみる、手伝いをするといった行動の基となる気持ちも同じです。その対象は、まずは大好きな親・家族、そして友だち・先生など身近な他者へ、ひいてはこの世界全体へと広がっていくのです。自分のことを心から愛してくれる存在に出会い信頼し、自らも愛する能力。自分以外の人の喜びや悲しみに共感できる能力があれば、かけがえのない存在として他者を大切に想うことができ、同じように自分自身のことも大切に思い、また他者からも大切にされるようになる。そのためにも人生初の他者集団である幼稚園で、まずはとことん愛されることが必要なのだと、最終的にそんな結論に達しました。
〜あなたの喜びが私の喜び〜そんな気持ちで過ごせたら素敵な世界になるでしょうね。