【12月の言葉】世界ではじめのクリスマス

♪世界ではじめのクリスマスは ユダヤの田舎のベツレヘム
宿にも泊まれず家畜小屋で マリヤとヨセフの二人だけ♪

 子どもたちがこの歌を歌う時節となりました。イエスさまは、粗末な場所で飼い葉おけをゆりかご代わりにお生まれになりました。そのお誕生を一番に知らされたのもまた、弱く貧しいとされる羊飼い。この事実だけをみれば、神の子、王の王にふさわしくないと感じます。しかし、神さまの目から見ればそうではありません。泊まるところがないことを可愛そうに思い馬小屋を貸してくれた宿屋のやさしさ。マリヤとヨセフというイエスさまの誕生の意味を真に理解し待ち望んでいる人たちに見守られての誕生。自分のことよりも羊のことを大切に思える清い心を持った羊飼いたちにお祝いされること。聖劇には他に王様やけらい、博士、天使など沢山の登場人物が係わりますが、どれをとっても最高のセッティングだと思います。何よりも、最も弱く貧しい者のように生まれてくださったことは、イエスさまは常にそのような者の味方だという強いメッセージです。
 100歳の現役医師である日野原重明氏がこう書いておられます。『クリスチャンになるということは、ものの解釈の基準が変わることです。今まで損だと思っていたことが得だと思える。今まで黒に見えたことが、いや黒じゃない、輝いて見える』
 クリスチャンではなくとも、人知を超えた計り知れない存在に愛され守られていることを感じることは、私たちに大きな喜びと力を与えてくれます。クリスマスを待ち望むアドヴェント。クリスマスに込められた本当のメッセージを感じることができるように、子どもたちの心に寄り添っていきたいと思っています。