【6月の言葉】つながりの中で

教材や給食業者、地域、行政、営業等、毎日意外に多くの方が幼稚園にいらっしゃり、この“つながり”の中で生かされていることを感じます。先日いらした方とは、幼稚園のあるべき論について盛り上がりました。反省すべきことも多く、ドキリとするお話をいくつも伺いながら、子どもたちのことを真剣に話せる方々とのつながりをありがたく思いました。

つながりと言えば、先日遊びに来てくれた立教女学院小学校の先生方と犬のバディ・ウィルも嬉しいつながりのひとつです。震災後心配していたような、子どもの不安定な様子はあまりみられませんでしたが、余震があると一変しておびえた目をみせる子どもたちに心を痛めていました。話してくれれば慰めてあげられる、泣いてくれれば抱きしめてあげられる。でも一見元気そうにしている子どもたちの、本人も気が付かない心の奥の傷は知ることすら困難です。そんな子どもたちに必要なのは、きっと、体温のあたたかさ、やわらかな感触、安心感、開放感。犬たちと遊ぶ子どもたちを見て、こんな機会を与えてくださったことに感謝の思いが溢れました。

そんな折、ある雑誌に掲載されていた盲導犬訓練士の方の文章に心がとまりました。「目の不自由な人のゴールは、目が見えているかのように行動できることではなく、自分がこのままでかけがえのない存在だと思えるようになること。」幼稚園のあるべき論の一番大切なことを再確認させる文章でした。